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兎川寺の家

  • 執筆者の写真: 直志 宮坂
    直志 宮坂
  • 6月7日
  • 読了時間: 2分

田んぼや畑の一角によくある小さな農機具小屋。

波トタンや木板で仕上げられ、開口部がほとんどない潔い型、何年も雨風雪に耐え、経年変化したその佇まいにとても魅力を感じています。


個人的な感覚なので特に公言していませんでしたが、施主と最初の打合せの時に、好きな建築形態について話をしていた時に同じ感覚を持っていたことにご縁を感じました。


設計はスムーズに進行ました。


外観は総2階建てで、矩勾配屋根のシンプルな家型となりました。




平面計画は1階に水廻りとLDK、2階にプライベートな個室とフリースペースという一般的な構成となっていますが、1階の天井高さを低く抑え、2階は矩勾配の家型を生かした勾配天井とすることでメリハリを付けました。


2階の間仕切り壁は天井まで伸ばさないパーテーション形式とし、2階全体がワンルームのような広々と見える空間構成としました。




壁、天井ともにラワン合板の簡素な仕上げになっていますが、造作材や家具等を無垢木材とすることで質感を高めています。


開口部はさすがに農機具小屋のように設けないということは出来ないため、眺望と通風を考慮しています。


シンプルな構成の住宅だからこそメリハリが生きる心地の良い空間となりました。


断熱性能については次世代省エネ基準義務化の先を見越して外皮平均熱貫流率0.28W/(㎡・K)で設計しています。


玄関には杉の無地羽目板、床板は北海道産無垢タモ材を使用しています。



主構造は長野県産材の無垢カラマツですが、その半数以上を安曇野市堀金の市有林から伐採されたカラマツを使用しています。


矩勾配の登り梁構造となっています。


 
 
 

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